難民キャンプ訪問

過去の出来事になってしまいますが、以前スウェーデン語学校に通っていた時の話です。僕のクラスメートのほとんどが難民で、シリア、エリトリア出身の方々でした。シリアは知っている方々が多いと思いますが、エリトリアは聞いたことない方々が多いと思います。正直、僕は知らなかったです。エリトリアはアフリカ大陸のスーダン、エチオピアに隣接する国で、調べたら、アフリカの北朝鮮と言われるほど酷いそうです。みんな船で来たそうです。中には来る途中で命を落とす方もいたり、家族と離れ離れになってしまったりもするそうです。

 

ある日、クラスメートのシリアの友人が僕に”昼飯一緒に家で食べよう、シリア料理作ってやる”とお誘いを受け、授業の後一緒に彼らのキャンプへ行きました。そこは、大きな倉庫で中に入るとベニヤ板で仕切られた部屋が約50部屋ありました。総勢100人程度住んでるそうです。部屋は相部屋で一部屋8畳くらいで2人で住んでました。お互い知らない人同士です。キッチン、トイレ、シャワーは共同(もちろん屋内)で、見た感じ日本のバーベキュー場の様でした。
食事が終わって僕がかたずけようと席をたったら、”お前はお客さんだから何もしなくていいんだ。弟たちがすべてやってくれる”と言ってくれました。その後、友人達でシリアの甘い紅茶と水煙草でゆっくりくつろぎました。彼らにおもてなしをしていただきました。

その帰り道は、なんだか複雑な気持ちでいっぱいでした。彼らと楽しく過ごしましたが、難民の現状を知り、衝撃的だったからです。それと、自分が日本で生まれて育ったという幸運さを実感しました。また、日本をここまで成長させてきた先人たち、親、そして、僕を友人として受け入れてくれた友人たち、すべてに感謝しています。僕はいざとなれば、いつでも日本へ戻ることができますが、難民たちはもう戻れません。今まで考えたことなかったけども、日本に住んでて仕事見つかんないから外国へ移住しようとか、移住せざるを得ない理由って日本では見つからないなと思いました。

 

友人たち含め難民の方々にはスウェーデンで幸せになってほしいと心から思い、いつか彼らと日本で観光できる日が来ることを願っています。